統合失調症で働く方の障害年金|短時間勤務と職場の支援【社労士が解説】
統合失調症の治療を受けながら、短時間勤務や限られた業務を続けている方もいます。「働いていると障害年金は申請できないのか」と迷うときは、勤務時間だけでなく、仕事を続けるために必要な支援と日常生活を整理しましょう。
この記事の結論
働いている事実だけで、統合失調症の障害年金の受給可否は決まりません。仕事内容、勤務の実績、職場の援助、意思疎通の状況と、帰宅後を含めた生活を確認します。短時間勤務であることだけを受給や等級の根拠にしないことが大切です。
この記事で分かること
- 短時間勤務で確認したいこと
- 職場の配慮と援助の具体化
- 勤務予定と実績を分けるメモ
- 仕事と家庭の生活を併せて伝える方法
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働いていることだけで対象外と考えないでください
精神の障害の認定では、就労している場合も、仕事内容や援助、意思疎通の状況等を踏まえて判断します。雇用されているという一つの事実から、生活能力の全体を決めるものではありません。
確認の考え方は日本年金機構「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」をご覧ください。初診日、加入制度、保険料納付要件等の確認も必要なので、仕事の状況だけで受給を判断しないようにしましょう。
短時間勤務でも、実際の作業と負担は異なります
同じ一日3時間でも、担当業務を一人で進める場合と、支援者が一つずつ指示して確認する場合では働き方が異なります。時間と日数に加え、作業の種類、指示の方法、休憩や中断の状況を記録します。
電話や接客を外してもらう、作業量を調整する、急な変更を避けるなどの配慮があれば、どの場面で必要なのかをまとめます。単に「配慮あり」と書くより、実際に受けている支援を説明するほうが状況を伝えやすくなります。
| 確認項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 勤務時間・日数 | 契約上の時間、実働、出勤できた日数 |
| 仕事の内容 | 担当作業、変更・免除された業務 |
| 指示・意思疎通 | 説明の繰り返し、個別の確認、連絡の補助 |
| 休憩・欠勤 | 中断、遅刻、早退、欠勤の頻度 |
| 継続の状況 | 開始時期、勤務を増減した時期、休職歴 |
勤務メモは、予定と実績を分けて残します
勤務予定の時間、実際に働いた時間、難しかった場面、受けた援助を短く記録します。欠勤した日だけでなく、勤務できた日も、どのような条件があったかを残しましょう。
勤務表や復職計画があっても、予定どおり実行できたとは限りません。手元の勤怠記録と照合し、日付が分からない部分は推測で埋めず、おおよその時期として残します。会社の新しい証明書が必ず必要とは限らないため、追加資料の要否は相談して確認します。
仕事ができた日も、帰宅後と休日の生活を確認します
出勤できても、帰宅後は食事や入浴に援助が必要になることがあります。職場での活動と、家庭で暮らしを維持する力を切り離さずに確認しましょう。家族が代わっている家事や通院の準備も整理します。
反対に、勤務を続ける中で生活が改善した場合は、その変化も伝えます。仕事の後にどの程度休むと動けるか、休日はどのように過ごしているかを、最近の実態に沿って書いてください。
雇用区分や支援サービスの名称だけでは決まりません
一般雇用、障害者雇用、就労支援サービスの利用など、名称だけから年金の等級を決めることはできません。支援があることに加え、その内容、本人が行う作業、継続の状況を確認します。
制度の比較を広く説明するより、「自分が働くために誰が何をしているか」を具体化することがこの相談準備の目的です。職場以外の支援者が連絡や通勤を補っている場合も、本人の意向を確認しながら整理しましょう。
治療や働き方は、年金の申請と分けて相談します
受給するために仕事を辞めたり勤務時間を減らしたりすることを勧めるものではありません。治療と働き方については主治医や職場の担当者等へ相談し、年金の手続きは実際の状態に基づいて検討します。
診察には、勤務の変化と生活の困りごとをまとめたメモを持っていく方法があります。希望の等級に合わせるのではなく、本人ができることと、支援が必要なことを過不足なく伝えてください。
よくある質問
Q1.一日3時間なら障害年金を受けられますか?
時間だけでは決まりません。仕事の内容、援助、勤務の継続、生活の制限、他の要件を確認します。
Q2.障害者雇用なら必ず2級ですか?
雇用区分だけで等級は決まりません。実際の支援と生活・仕事の状態を確認します。
Q3.給料だけで受給可否が決まりますか?
給与だけで結論は出せません。なお、20歳前の年金未加入期間の傷病による障害基礎年金等は所得による支給制限にも注意します。
Q4.欠勤がない場合は援助を書かなくてよいですか?
安定した勤務を支える配慮や援助があれば、その内容を伝えます。
Q5.家族の家事の代行も関係しますか?
日常生活の実態を把握する情報になります。本人が行うことと家族の援助を分けて整理します。
まとめ
勤務の長さだけでなく、働くための条件と暮らしへの影響を確認しましょう。職場の支援、勤務実績、家庭での援助を同じ期間について整理すると、相談が進めやすくなります。
和歌山で統合失調症の障害年金をお考えの方は、当事務所へご相談ください。手元の資料と分かる範囲の経過から確認を始められます。
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- 社会保険労務士
- 社会保険労務士法人TSR 代表社員・社労士の田中正利です。和歌山県を中心に、障害年金の申請・相談サポートに力を入れています。「親切・丁寧・親身」を大切に、お一人おひとりの状況に寄り添い、適正な障害年金の受給につながるよう全力でサポートいたします。もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。
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