人工透析療法を受けられている皆さまへ | 障害年金を受給できる可能性があります【社労士が解説】
【結論】
人工透析療法を受けられている方は、一定の要件を満たすことで障害年金を受給できる可能性があります。原則として障害等級2級に該当し、特例措置により「人工透析開始から3ヶ月が経過した日」から申請の対象となる場合があります。
この記事が向いている方
- ✅ 人工透析を開始したばかりで、今後の生活費や医療費に不安がある方
- ✅ 糖尿病などの合併症が原因で人工透析療法を受けることになった方
- ✅ 働きながら人工透析治療を続けているが、収入の減少が心配な方
- ✅ 障害年金の申請を考えているが、何から準備すればよいかわからない方
- ✅ 過去に通院していた医療機関が閉院しており、カルテが残っていない方
人工透析における障害年金申請のポイント
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に制限を受けるようになった場合に、国から支給される公的年金制度です。原則として20歳から64歳までの方が対象となり、「初診日の証明」「保険料の納付要件」「一定の障害状態にあること」という3つの要件を満たす必要があります。
障害等級は原則として「2級」
障害年金には1級から3級までの等級がありますが、人工透析療法を受けられている場合、障害等級は原則として「2級」と認定される可能性が高いです。ここで注意が必要なのは、身体障害者手帳の等級とは基準が異なるという点です。身体障害者手帳では1級であっても、障害年金では2級となるケースが一般的です。
働きながらでも受給の可能性
一部の例外を除き、障害年金は収入制限なく受給できるのも大きな特徴です。就労しているからといって直ちに障害年金が対象外になるわけではありません。人工透析の治療自体が日常生活や就労に大きな制限をもたらすため、働きながらでも2級と認定される可能性は十分にあります。
初診日の立証と相当因果関係
人工透析で障害年金を請求する際、最も困難な壁となるのが「初診日の立証」です。障害年金を受給するためには、その病気やケガで初めて医師の診察を受けた日(初診日)を客観的な資料で証明しなければなりません。人工透析の場合、発症から長期間を経て治療を開始することが多く、申請時点でカルテが破棄されていたり、医療機関が統廃合されていたりすることが珍しくありません。
原因となった病気の初診日が必要なケース
糖尿病が原因で糖尿病性腎症となり、人工透析療法を受けることになった場合のように、腎臓病の原因が他の病気である(「相当因果関係」がある)場合、原因となった病気の初診日を立証しなければなりません。この例でいえば、糖尿病性腎症の初診日ではなく、糖尿病の初診日まで遡って立証する必要があります。
特例を利用した申請時期と診断書
障害年金は原則として、初診日から1年6ヶ月を経過した日(障害認定日)以降でなければ請求することができません。しかし、人工透析については例外的に「人工透析療法を開始してから3ヶ月経過した日」以後であれば、初診日から1年6ヶ月を経ていなくても請求できるという特例があります。
| 項目 | 原則的な障害年金のルール | 人工透析療法の特例 |
|---|---|---|
| 請求時期(障害認定日) | 初診日から1年6ヶ月経過した日 | 人工透析開始から3ヶ月経過した日 (1年6ヶ月以内の場合) |
| 障害等級の目安 | 症状や日常生活の制限により1級〜3級 | 原則として2級に認定される可能性が高い |
| 遡及請求の診断書 | 遡及時点と現在の2枚が必要になることが多い | 現在の診断書で開始日が確認できれば1枚で済む場合がある |
過去に遡って申請する場合も同様で、通常であれば遡った時点と現時点の2枚の診断書が必要となりますが、現時点の診断書で人工透析療法の開始日が確認できれば、診断書は現時点の1枚のみで申請できるケースがあります。この特例措置を知らないまま申請してしまうと、診断書費用の点で損をしてしまうため注意が必要です。
当法人のサポート体制と実績
複雑な制度や特例が存在する障害年金の申請において、専門知識を持たずにご自身で手続きを進めるのは、想像以上の労力と負担がかかります。当法人では、障害年金に特化した社会保険労務士が皆様をサポートいたします。
当法人の強み
初診日の特定やカルテがない場合の代替資料の収集、人工透析の特例措置を活用した最適な申請タイミングのご提案など、複雑な病歴や就労状況を整理し、的確な申立書を作成いたします。
よくある質問
Q1. 糖尿病から人工透析になりました。数十年前のカルテがない場合でも申請できますか?
A. カルテが破棄されている場合でも、当時の診察券、お薬手帳、健康診断の記録、第三者の証言など、客観的な代替資料を集めることで初診日を証明できる可能性があります。専門的なノウハウが必要となりますので、まずはご相談ください。
Q2. 身体障害者手帳の1級を持っています。障害年金も自動的に1級になりますか?
A. 障害者手帳と障害年金は根拠となる法律や認定基準が異なります。人工透析療法の場合、手帳が1級であっても障害年金では原則として2級と認定されるケースが一般的です。
Q3. 現在フルタイムで働いていますが、申請しても無駄でしょうか?
A. 人工透析を受けている方は、就労中であっても原則2級として認定される可能性が高いです。労働環境や勤務形態の配慮など、実態を正しく申立書に反映させることが重要です。
Q4. 人工透析を開始して1ヶ月ですが、すぐに申請できますか?
A. 人工透析療法に関する特例により、「透析開始から3ヶ月を経過した日」が障害認定日となります。そのため、開始後3ヶ月が経過した時点から申請の手続きが可能となります。
Q5. 初診日がいつかわからないのですが、どうすればよいですか?
A. 糖尿病など原因となる疾患がある場合、その病気で初めて受診した日が初診日となります。記憶が曖昧な場合でも、当時の状況を丁寧にヒアリングし、初診日を特定するサポートを行っております。
まとめ
人工透析の障害年金の請求のポイントは、以下の通りです。
- ・障害等級は原則として2級に該当する可能性が高い
- ・初診日の立証が最大のハードルであり、原因となった病気の初診日の立証が必要なケースがある
- ・「人工透析の開始から3か月経過日」以後であれば申請が可能な特例がある
- ・働きながらでも受給できる可能性がある
制度が複雑であるため、申請の準備には専門的な知識が求められます。ご不安な点があれば、専門家への相談をご検討ください。
ご相談について
人工透析の治療は身体的にも精神的にも大きな負担を伴います。その中で、複雑な年金事務所とのやり取りや、過去の医療機関への書類手配をご自身で行うのは非常に困難です。
状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。ご家族からのご相談も歓迎しています。当法人ではご相談者様からのお話をもとに「受給可能性」や「費用・報酬の見積額」をご説明のうえ、申請されるか否かはお客様にお決めいただく形をとっております。お気軽にご相談いただけますと幸いです。
無料相談のご予約方法
お電話・LINE・メールよりご相談ください。
TEL:073-435-4825
平日 8:30〜18:00(※ LINE・メールは24時間受付)
電話で無料相談する メールで無料相談する LINEで無料相談する監修者
田中正利(社会保険労務士/社会保険労務士法人TSR 代表)
障害年金専門社労士として、和歌山を中心にご相談を受けている。うつ病を始めとした精神疾患から、がん・人工透析・人工関節・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。
※本記事の年金額は2026年度(令和8年度)の制度に基づく一般例です。実際の受給額はご本人の加入歴・標準報酬月額・障害等級・家族構成等により異なります。
※本記事は2026年4月時点の法令・制度に基づいて作成しています。
※「必ず受給できる」とお約束するものではありません。個別の事案については社労士・障害年金専門相談員への相談にてご確認ください。

- 社会保険労務士
- 社会保険労務士法人TSR 代表社員・社労士の田中正利です。和歌山県を中心に、障害年金の申請・相談サポートに力を入れています。「親切・丁寧・親身」を大切に、お一人おひとりの状況に寄り添い、適正な障害年金の受給につながるよう全力でサポートいたします。もし障害年金のことでお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。










