乳がん・脊椎転移で1級が認定されたケース
請求者:60代女性
傷病名:乳がん(脊椎転移にて肢体症状も併発)
初診時:農作業補助(国民年金)
等 級:1級
1.概要
片方の乳房にしこりを自覚して病院を受診。穿刺吸引細胞診を受け、クラスⅤの乳がんであると診断され、すぐに乳頭温存非定型的乳房切除術を受ける。1カ月程の入院の後、抗がん剤・ホルモン治療併用による治療と術後経過観察を開始する。
しかし数年後、脊椎のほか骨盤へ転移する。その後腰椎を病的骨折。現在も抗がん剤、ホルモン治療に加えて放射線治療を継続中。
2.仕事の様子
脊椎転移前は、がんや治療に伴う症状(吐き気、貧血、倦怠感)を抱えつつも週2、3日、2時間程度の農作業補助が可能であった。
しかし脊椎転移後は、四肢の痛み、しびれ、筋力の低下、感覚鈍麻などの肢体障害が加わり、就労はできる状態にない。(医師にも就労を禁じられている。)
3.普段の生活の様子
四肢に痛みやしびれ、筋力の低下、感覚の鈍りがあるため、日中の半分以上は横になっている。調子が悪い場合は、数日間寝たきりの状態になることもある。移動には杖が必要であり、衣服の着脱といった日常動作にも介助が必要であるため、ホームヘルパー、訪問介護も利用している。また、2週間に1回の訪問診療を受けているが、検査などで外出しなければならない場合は、家族が車で送迎し、診察室まで付き添っている。
3.結果
① 乳がんそのものによる障害 : 障害2級相当
② 脊椎転移による肢体の障害 : 障害2級相当
・・・ (併合)障害基礎年金1級 約100万円