筋萎縮性側索硬化症(ALS)で2級が認定されたケース
請求者:50代男性
傷病名:筋萎縮性側索硬化症(ALS)
初診時:運送会社 倉庫管理(正社員、厚生年金)
等 級:2級
1.概要
10年ほど前から手足のだるさを自覚するようになり、当初は年齢によるものと考えていたものの、やがて文字がうまく書けない、ちょっとした段差でつまずく、以前は普通に持てた重さの荷物が持てないといった状況が生じるようになった。
同僚のすすめもあり、発症から1年ほどしてようやく病院を受診したところ、「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」との診断を受けた。以後、現在に至るまで治療を受けているものの症状は徐々に進行している。
2.仕事の様子
発症時は運送会社の倉庫の管理(荷物管理の事務作業、荷積み・荷下ろしの手伝いなど現場作業)に従事していたが、発症後は事務作業のみに従事するようになった。
しかしながら、症状の進行に伴ってキーボードを打つ、書類に記入するといった作業も同僚の2~3倍の時間がかかるようになってしまい、加えて会社の通勤も妻の送迎に頼るようになってしまったことから、2年前に自ら退社を申し出た。以後、就労していない。
3.普段の生活の様子
ペンで文字を書く、キーボードを打つといった作業は時間をかければ可能。しかしながら、指先を使った細かい作業(箸で食事をとる、ひもを結ぶ、ボタンを留めるなど)や、握力を要する作業(タオルを絞るなど)は困難。
加えて、足についてはなんとか自力で立つことは可能(片足立ちは全く不可能)であるが、歩行は壁や手すりがなければ難しく、屋外では常に杖や車いすなど補助具を使って移動している。車の運転も難しいため、通院は妻の送迎に頼る。
4.結果
障害厚生年金2級 約140万円 + 配偶者加給年金20万円